知らんがな…

1日ゼロックス・スーパー杯の警告乱発に川淵C「問題あった」
http://www.sanspo.com/soccer/top/st200803/st2008030505.html

http://hochi.yomiuri.co.jp/soccer/jleague/news/20080302-OHT1T00049.htm
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/jleague/headlines/20080301-00000089-jij-spo.html


正直、タイトルままというか、内容については前書いた通りなんですが。
でもこれは、自分としては書いておかなくてはならない。

確かにもう少し先に注意とかはあってもいいと思う。
だけど、一戦限りのタイトルマッチで、それまで練習試合ばかりだったのが、いきなり"本気"を出すんだということで競技者が加減を知らないというのもあったと思う。

"その年のシーズンを占う重要な一戦"とかってのは、言ってしまえば周りが勝手にそう位置付けているともいえるわけで、特に今年なんかは考えればわかるとこだし。
本当の意味で盛り上げたいのなら、別の切り口を探すべきではなかったのかと。


試合内容の方も、試合開始直後から大きめ(ラフ気味)なプレーが多くて、荒れる兆しはあった。
その時点では普通にファールで取ってるし、一枚目の直前に頭をぶつけたプレーの時にはラインを割った時にちゃんとプレーも止めている。
岩政は佐藤寿人へのファールもキーパーチャージもやり過ぎですよ。
練習で軽くじゃれてるんじゃないんだから、レフェリーもプロである公式試合だというのをどこまで意識してたのかという話。
それでも、試合の位置付けが定まっていないのに開幕を予感させる試合に盛り上がりすぎたか、27000人の観客・サポーターが、頭抜けるプレー(いわゆる泥臭いプレー呼ぶのでしょうか)を望むのか。

そういう気持ちが伝わってるのかいないのか知りませんが、クリーンでスムーズな試合進行って言うけど、それには選手の協力が不可欠であって、早めの時間帯で余計なプレーをすることで、それぞれが全く噛みあわない荒れていく方向になったことが大きな要因ではないかと思う。
一番大事なのは笛を吹くことではないかもしれないが、そうでなくピッチに立つのなら、笛が鳴る意味も考えなければいけない。

小笠原の「いる選手でやっていくしかない。判定に文句を言うつもりはないけど、一番冷静にならなきゃいけない人が、一番冷静じゃなかった」という発言が原文ままかわからないが、まずは自分とこの選手(チーム)がやったことを確認もせずに、ならどうかと。*1

試合中にもさんざん異議(抗議)言っといて後から「カード出しすぎ」もないと思うけど。
それでも問題になっているのは、試合終了後の警告などがあったからでしょう。
「動くのが早いと言われたことがある」のを修正するわけでもなく、今回再三注意もあった曽ヶ端への警告は止む無しとは思うが、それ以外は考えて注意などに留める余地はあったかと。
とは言え同じチームだろうが、プレーしてる当人よりも周りが熱くなりすぎな気がしますね。同じように一部が(チーム内外の)期待を背負いすぎなんじゃないかという気も。

あとは、試合後に鹿島側が意見書を提出するのはわかるが、広島側からも「問題があった」という声があがったとあるが、これが本当であるのならば、それもどうかと。
「判定に疑問がある」と「判定に問題がある」ではほとんど同じように思う人もいるかもしれないが、大違いである。
「判定に疑問がある」のなら、まだ説明の余地もあるだろうが、「問題がある」まで言うのであれば、じゃあ「○分のこのプレー」と指摘をして、その訂正を求めるのが筋でしょう。
Jリーグというのはゆるーくプレーして勝敗が決してそれで納得がいくとこなのだろうか。
"勝利"というものを受け取ったのならば、少なくとも自分たちのプレーには胸を張るべきではないだろうか。全般的に鹿島の無礼を許す風潮の中でそこは少し残念なところである。

荒れる要素があって、実際に荒れて、しかもPKで決めるような試合だったのだから、主審は試合終了でとっとと帰ろうとしてもよかったと思う。
もしくは、「はい終了、終了」とばかりにPK終わった段階で受け流してしまってもよかったと思う。
試合内容と同じように、そこも厳密に言ってしまえば、ルールの上では試合終了の笛が鳴ろうがピッチを出るまでは主審の裁量となっているわけで、それが囲まれてしまったわけだが、そこはタイトルマッチを受け持ったことを考えて仕事の締めをきちんとしてほしかった。


まあ、それはいいんです。


それより正直問題なのは「当日は周囲に配慮して言及しなかった言及しなかった」ことを、メジャーではあってもローカルでしかないラジオで話すというその流れ。
っていうか、これもニッポン放送ですよ。
どれだけ、自分たちが確信を持つことができたことは正しい、とでも思っているのか。
なんという小さな世界。

とりあえず明るく楽しく、みたいな。それで負の感情は芸術っぽく仕上がればそれでOK、そんなフジサンケイグループの体質ですよね。

川淵三郎会長は、2006年ドイツW杯後のオシム監督就任騒動〜解任騒動までが山場であったと思うが、その時にもともとメディアと敵対するような姿勢を取り、いきり立つようなマスコミに舌を出すような格好で発言を行ったわけだが、それでも自分の番組では話す為の環境を作ってくれる(ニッポン放送側からすれば当り前だが)。
会長としての役割を考えた時に、戦力分析もせずに大衆を代表するかのように責任だけを追及しようとするマスコミの姿勢にも問題があるとも思うし、内部からの声にも「ラジオ出演があるのだ」というのが理由にもなって、忙しさをアピールできていたのだと思っている。

だが、今回の件で言えば、開幕直前という対応するなら少しでも早い方がいい状況で、何に対しての配慮だったのかと。
上記で述べてきたように、本当にプレーを見ていたというのであれば、審判の判定にはある程度の妥当性があったことは認められるわけである。
それならまず、暴徒化する選手、サポーターの中で主審が囲まれてしまっている状況に助けを出すのが運営側としての役割で、今回このようなプレシーズンマッチを行う経営側から言えば、問題が拡大しないようにその場で適切な説明を行い、事態の収拾を図ることが必要だったのではないかと。
"配慮"という言葉が使われているが、起こった事由に関しては何らかの対応を取っていかなくてはいけない立場であり、それこそ結論として喧嘩両成敗的なことを述べるのであれば、その場である程度の発言は行っておいてもいいはずである。
何も番組用に30分サイズで話そうとする必要はないのである。
そういったことからも、どういった理由があろうと、そこでの"配慮"というのは単なる責任逃れでしかない。(これらは本当にわかっていればの話だが)

結局、この人は本当にちゃんと総合的に見えてるのかと疑わざるをえない。
そして公式な発言は控えながらも、私人としてのつもりか一ローカル番組(これは本人が意識しているかわからないが)では話す姿勢。
それこそ家本主審と同じく、これまでのことは含めずに考えようとしても無理というものである。

他にも、マッチコミッショナーの話なども出ているが、これも厳密にいえばマッチコミッショナーはあくまで運営上の責任者的役割であり、審判に関しては審判インスペクターが置かれるべきである。

まあこれだけ言っても「そんな細かいことを…」の世界なので、誰もなんとも思わないのかもしれないが、もともと荒れる要素の多い試合だったわけで、プレシーズンマッチということからも難しく、できるなら様子を見たい試合であり、それを「試験のゲーム」として担当させた、割当担当の方の作戦勝ちってとこでしょう。


それより何より、根本的に問題なのは、これらは何年も前から問題になっていることであり、スペシャルレフェリー(以下SR)という存在そのものがどういった位置付けなのかということ自体に謎が多い。
そもそもJリーグの主審が全てSRであるわけでもなく、そうでない1級審判員も多くいるわけで、そこに線引きをすることで大きく取り上げられることが多いことも否めない。
J1を担当していても、SRという収入面での安定が図られない人たちがいる反面、高校教諭などをしながらレフェリーをしている者も少なくない。
そもそも、選手側は毎試合完璧なプレーをしているのか、という話もあるが、このことに関して、アーチェリーの山本博のように、銀メダルは取ったかもしれないが教師としてはどうか(逆もまた然り)という問題はあまり語られないが、どっちもうまくやっているなんてこはありえない*2
それなら、逆にSRになってしまうよりも、「最近の子は教師の言う事なんかききませんからー」とか言いながら副業的に気楽にやれる方がいいかもしれない。*3
オリンピックのような数年に1回とか、そういう大会ではなく、リーグ戦は継続的にあるのだから、いっそJリーグを担当する審判はSRのような一定の呼称等を与え、収入やトレーニング環境の面で囲い込みを行う、もしくは慣習的にそういった教員等がなることが多かった審判員の中で、プロスポーツとして成長したJリーグを担当することに地位を感じもらう為にも専属的な契約を結ぶことが必要ではないか。

そして、そういった審判員の確保の為に、昨今はレフェリースクールなどの広報も盛んだが、実質的には理想ばかり高い要求の為、新人には厳しすぎるぐらいの閉鎖的な状況を作り出しているのが現状である。
それは、とりあえず人がいない立ち上げのどさくさの中でなることができたかのようなSRに対して、今ある地位を守っていると取られても仕方ないようなことであり、高給取りのSRがやり玉にあげられるのも仕方ない状況を間接的に作っている。
また、そういったやり方が通ってしまっていること自体が、新人のやる気を削いでいるといっても過言ではないような気さえしてしまう。

それでも、声をあげるJチームのサポーターなどはそんなこと知らないわけだから、目の前で起こったことが理解できずに声を荒げる。

今回は、こういったことを受けて、家本主審はJリーグの割当を外されることとなったわけですが。

松崎審判委員長は「このままではチームにとっても、家本審判にとっても不幸。頭を冷やす期間が必要」と言っているように、今回の審判問題だを見れば特に目立った誤審もなく、具体的に何が悪いかというのが出てこない。それなのにみんなが「反省しないといけない」と言う。

同じように後だしジャンケンで、責任も役割も果たせないまま定年まで居座り続けるつもりの川淵会長も早く辞めてしまった方が不幸にならずに済むと思うんですけどね。あとはそれに迎合する感じの鬼武チェアマンも。

なんか、パッとするような話がないような中で、またわかりやすい例だけを挙げて安易にそっちに雪崩れ込んで、そこから沸いてくるようなスター選手を作り出そうというような流れに感じてしまう。
ファッションだ会社経営だの他のことに気が向き、プロ選手としてサッカーに集中しきれないのか・する気がないのか、「まだやれる」と言われても稼ぐだけ稼いで辞めるやつを作ってどうする気なのか。
個人的に、プレーを見せてくれないサッカー選手はいらない。

家本主審にはSRは向いてなかったのではないかと思う。

2006年に1カ月の研修を課されたこともありますが、その時の会見の様子を覚えている。
記者たちは半分問いただすような、半分諭すような中、最近の食品偽装だとかで会見の席に着く社長のような面持ちながら、自分がやらなくてはいけないことはわかっている、だからまだ続けたい、といった表情。
だが、その隣りで会見に付き添うサッカー協会の職員は終始ヘラヘラした様子で、「まあまあ起きてしまったことは仕方ないから、ねぇ。」といった様子。
記者からの質問にも、そういった感じで本人が答えさせてもらえることは少なかった。
ここ数年、日本のリーグにはそぐわない部分もあるFIFAからの通達を受け、短期間の間に日本協会の見解自体がころころと変わる中で、国際試合などの経験を活かして、日本協会側か通達がきても経験の中からこれぐらいのレフェリングができれば大丈夫というラインを自分の中で作り、あとはフィジカル面の管理などをきちんとできた(と私は思っている)上川徹と違い、サラリーマンタイプで通達の意味を考え過ぎてしまい、レフェリングというよりもルール自体の補足でしかない日本協会の見解などの通達をある意味で間に受けて、その度に頭では理解できていても経験の上から馴染んでいない為にプレーに反映させることができず、協会側ともすれ違い続けた(と私は思っている)家本政明

2006年の研修の時はまだ「勝手に盛り上げるだけ盛り上げるマスコミだのサポーターと違って、毎週試合に出続けてたら大変やもんな、まあ今回は研修ってことでこれからまたしっかり頑張ってくれたらいいから」って感じの協会側と。
「え、でも俺は協会からの通達どおり厳しめに取ったり、きっちりやってるつもりなんやけど、何があかんかったんでしょう?折角やから会見で逆にマスコミの人らに聞いてみたいけど、それもまたちゃうんかな、どうなんやろ。」って感じの家本政明

研修といってもそんな感じで「要はカード出しすぎるからあかんのや」みたいにしかならなかったんじゃないですかね。
これだけ問題になってるんですから、審判インスペクターの方がつく試合も結構あったはずだと思うんですが、そういうメンタル的な部分のケアは全くなく「やったらできるんやから、その調子で頑張りなさいよ。」って感じだったんじゃないんですかね。
他のSRや1級審判員のように「よし、俺は審判でやってくぞ!」ってよりも「俺はとりあえずサッカーに関わることができればいいわ」って感じでいろんなところを転々としてきてSRにたどり着いたような家本政明では、もともとの価値観みたいなのが違っていたのかもしれないですね、他の人はSRになることがスタートだったのが家本にはゴールだった、みたいな。

それも上川徹がW杯の3位決定戦を努めたことばかりが注目され、審判員のイメージと価値観(これは選手にも言えることだと思うが)が海外を目指さなければいけないという中で、主な担当が国内リーグ戦のSRは苦痛だったのかもしれない、ないものねだりとも思うが。

ともあれ、適材適所の判断が下せない管理職とと、それができるだけの人員を確保しきれないままW杯吹いた人エライで来た協会にも問題はたっぷりあると思うんですが、それは目立った一人の無期限停止という首切りで片付けられてしまうんでしょうね。

今は多くが「とりあえず川淵はもう放っておいても定年やし」で済ましてしまってる部分もあるのでしょう。
普段からそんなに気にしてるわけでもないからセンセーショナルではあっても中途半端な追及しかできないで、結局試合見てから言うてみるのかというような解任デモの人とか、ある意味2chとかでウダウダ書いてるのと変わらないですよね。
逆にそれが川淵が一般の意見を知るヒントにもなってしまっていたり。
まあ、それは元会長になったらニッポン放送は捨てそうだけど。

オシム監督が日本代表に就任したぐらいからは、マスコミは観客動員のことなどをニュースにしたりもしてますが、実際にスタジアムで見に行ってる人は結構楽しそうに応援してる気がするんですけども。

そういった意味では、ある種一番現場に近くて真剣に悩んでいる人間がいなくなったのかもしれないですね。

まあそれで死ぬわけでもないですから、これでこれから良くなるはずのリーグ戦が早く始まってくれればいいですね。

*1:小笠原は代表などに関連してもこの種の発言が多い。出張のような海外挑戦といい、状況を適確に捉えそれに加え先の見通しを話すというリーダーとしての資質みたいなものは問われると思う。

*2:個人的には、どんなにカメラの前で教師もちゃんとやってる旨の発言をされても、部活動などで指導そっちのけで自分のことをやっていることは否定できないと思っている。

*3:協会から割当があった場合には審判謝礼が支払われるはずだが、それが公務員の服務規程に引っ掛からないかも謎。